間宮兄弟 - 江國香織 -

間宮兄弟

間宮兄弟

 過去の遺産パート8


 まるでトトロのような兄弟の物語。
 世の中にはたくさん「ありえない」人というのがいる。見た目が「ありえない」。根性的に「ありえない」。行動的に「ありえない」。いろいろいるけれど、ここまで人畜無害な「ありえない」な人は、しかも兄弟はちょっとおもしろい。おもしろいんだけど、なんだか哀愁。その哀愁がひどくトトロの背中に似ていると思った。
 間宮兄弟はお互いのことを熟知しあっている。恋人なんていらないんじゃないの? と思えるほどである。だけど恋人というのは必要だから作るものではなくて、そうなるべくして(心が求めて)そういう形の人間関係をつくってしまうわけだから、弟が無茶な相手に恋をしてしまうのは仕方がない。兄のようにあきらめ半分な心構えはどうも好まない。なんて、まったくの他人だというのにまるで知っている人のことを話しているような気持ちになる本でした。
 恋愛小説とは呼びがたい。しかし、なんだか癒される。この二人は結局ふられてしまうにしても。

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 映画も好きで、特にぼったくられて帰ってきた弟におにぎり作るところが大好きで、DVD借りてきました。