スィート・ヒアアフター

スウィート・ヒアアフター

スウィート・ヒアアフター

 こいつもレビュー残してなかったな。データ残さないと書いてる意味ないじゃんよ。もうとっくに読み終わっていました。

 この小説よしもとばななが2011年3月11日を過ぎてから書いたものだ。意識したといえば意識したのだろう。でも彼女は常に「生」と「死」と、「自分」と「他者」と「それ以外」についてずーっと書いている。

 だから簡単に言ってしまうと総集編だ。へんてこな人が出てきてへんてこなことになって、大切に思う人は既にいなくて。でも時間は等しく過ぎ去り傷は癒える。一度ついた傷は実際のところまっさらにはならないのだけど、癒すことはできる。

 人は死んでしまう。わたしは幽霊が見えないから死んだ人が幽霊になって出てくるとか「本当なのかなぁ」ぐらいにしか思っていない。それに、生きているあいだ嫌なやつだった人が死んだらいきなりお釈迦様みたいになるわけなんてないってストレートに純粋に疑いようもなく思っている。だから、主人公がいいものも悪いものも同じ重さで受け取ってしまうことは、なんとなくわかる。そのときの受け取り方、受け流し方気持ちのあり方が、すごくわたしには救いになることがある。

 気持ちのよい風になびくスカートは、はいている本人が意図しようとせまいと、ふわりと誰かの心に大切な起点を置いていくことがあるのだな。そういうことをキャッチできるように、常々生きていきたい。