鳥と雲と薬草袋

鳥と雲と薬草袋

鳥と雲と薬草袋


 大事に読んでいたらすごく遅くなった。けれど急ぐ必要などどこにもないのでいいのだ。梨木さんの土地や土地の名前に関するエッセイ。見開きで終わるほど。あまりにも短く潔ささえ感じる。

 関西より西の方が多くなった、とあるが、万年引きこもりのわたしからすればものすごい移動量だ。山を分け入り川に出会い峰を登り平地に出る。ドラマチックな風景をページをめくるたびに目の当たりにする。わたしは見たことがない景色がたくさんありますが。出歩かなければな。

 市町村合併で消えてしまった古い地名や生まれた新しい地名などなど様々だが、地名というより音としてのその場所を感じる梨木さんの感性に共鳴してみたことがない土地まで見える気がした。今はGoogleさんで見ることができるんだろうが、写真で見るのとこの眼で見るのは別のものだろう。

 最後のほうで、信じられないことに故郷が出てきた。あんなコアな地域にまで足を運んでくださっていたのか。しかも初夏の一番いい季節に。うちの田舎はトライアスロンとみかんが有名なので夏と冬に来る人は多いけれど、むしぎとうのあたりが一番気持ちいい季節なんです。みかんの花がさくGWぐらいもお勧めですが。梨木さん来ていたのか。ううむ、会えていたかもしれないのに。悔しい。

 しかし最後にすごく嬉しいプレゼントをもらった気持ち。のんびり読了いたしました。