過去に生きる?

バラ色の明日 (5) (マーガレットコミックス)

バラ色の明日 (5) (マーガレットコミックス)


 確かこの巻だったと思うんだけど、ゆうちゃんに対して昔の彼女が言うんだよね。「あんな男、過去と心中すればいい」って。ちょっと手元にないのであやふやですが。こんばんは。

 過去と心中できたら、そんなに楽なことはないと思う。例えその先が奈落の底でも、その瞬間は極楽でしょう。その瞬間のためだけに生きるというのは、多分女なら一度は考えると思うんだよね。いや、ある種の古風な女ならといった方が正しいか。

 ゆうちゃんの昔の彼女は別の人と結婚する。「憧れの専業主婦」になるのだ。その選択も正しい。間違いなく幸福だろう。ただし、欠落は抱えたままに。

 どちらが正しいとか、いつもながらありません。ただ、どっちのモードもあるよなと思いたいんだけど結局前者しかないんじゃないんかと思って、はは、江戸時代に生まれ変わりたい、と思うのでした。

 喜びや悲しみは時間がある程度癒してくれる。消し去ってはくれないけど、ふやっとしてくる。けれど後悔だけは澱だ。ずっと同じ濃度で同じ温度で消えない。だから後悔は少ない人生の方がいい。そう思って生きてきた。けれどやはり後悔することはどうしたってあるわけで、同じ轍を踏まないように努力はしているけど澱は健在、ピンピンしとります。

 長生きは悪いことじゃないと思うけど、ホントできれば早死にしたい。この澱と付き合うつもりで生きてるけど、ときどき過去と心中したくなるんです。白無垢姿で海にドボン。あらら先に相手を落としてしまったよ。おおい、そこは浅瀬だよ。そこじゃ死ねねえ、立ってみな、大丈夫だ見受けは見つかった。

 そんなこんなの茶番でござる。落語、こんこんと聞いていたい。

品川心中

品川心中