職業としての小説家

職業としての小説家 (Switch library)

職業としての小説家 (Switch library)

 あーあ、読み終わってしまった。ので、今はカフカを読んでいます。新しい作家に挑戦しないのかよ。

 小説家という職業の説明を、これほど丁寧に面倒くさくでもとても魅力的に書いているものは少ないんじゃないかな。小説家になりたい人は年々増えていて、実際に文学賞を取ってデビューするも消えてゆく作家の多いことを考えると、継続して「小説家」であり続けることは簡単じゃないんだなということは想像できるけど、なにがどう困難かを具体的に知るにはこれを読むのもひとつの方法。

 ひとつの仕事について考えるとき、なんであっても「楽で簡単」ということはない。もしそうだとしたら、そこに達成感はきっとない。人はある程度マゾい部分があて、苦労や努力が必要なことのほうが達成感を感じられるし、快感もあり、やりがいも感じるんだと思う。

 仕事とは、社会が回るための歯車のひとつで、大小問わず誰かが背負わないといけない責任だと思う。誰でもいいわけじゃないけど、自分でなければならないということはない。周りや自分の判断で「適している」とか「向いてない」とかあるだろうけど、でもやり続けることで芸になる。継続は力なりって簡単な言葉だけど意味がたくさんありすぎて書ききれない。

 継続するために必要なこと、それは早寝早起きだったり、毎日の晩酌だったりと人それぞれだと思うけど、毎日続けているとそれはその人の人生を作っている重要な要素になる。だったらいいことをしたいし、意味のあることをしたいと思う。そうしていれば、自然とクオリティがあがるんじゃないかと錯覚する。実際私がやってるのは海外ドラマを見ていることですけど。えへ、えへへ。

 この人は本当にあらゆる「情報」を物語りにおこすことに長けているんだなと思う。それはもともと持っていたものと、作家としての訓練で培ったもので、誰にも犯しがたい彼の才能なんだろう。そしてそれは、私たちにもできること。意志の強さがあればできることなんだなあと思ったら、元気出てくる。

 しかし、私の家族には概ね不評の春樹です。甥っ子の入院でヒマだという妹に「村上さんのところ」を貸したところ「そうでもなかった」と。続いて入院した父に回ったが感想は「そうでもなかった」と。そして母が読むというので貸しているが「ねちっこくて長ったらしい」と常々言っている母です。暇つぶしにはちょうどいい本だとは思うけど、だからなんだって言われても、何にもない本だったからな(でも電子書籍版をのんびり読んでいる私)。

 でも、家族でまわし読みした奇跡の一冊になったと思う。

村上さんのところ

村上さんのところ