生きることは物語を作ること、をテーマに日々哲学するブログ

生きるとは自分の物語を創ること

日々のじだんだ ~見習いみかん農家4年目~

危ない観光旅行

マリアの空想旅行 (ちくま文庫)

マリアの空想旅行 (ちくま文庫)

 旅行に行きたいなあと思うときは、天気がいいときでもなく、旅行番組を見たときでもなく(不思議発見は除く。あれは反則)、物語を知ったときだ。その物語の片りんに触れたいと思うと出かけたくなる。よって団体旅行の経験は修学旅行のみ。無目的な旅はおろか、無目的なドライブさえほぼしたことがない出不精女です。こんにちは。

 しかし今、日本をわかせているのは海外からの観光旅行客だ。東京マラソンもわざわざあんなところやこんなところから参戦している人もいた。その人たちは走ることが目的ではあるが、その最中に見える景色も楽しんでいたようだった。

 旅行の話は一番当たり障りがないので会社の人たちの会話でも便利だ、と言いたいところだが、バブル組と氷河組でまるで違うのであえて触れないほうがいいのかもしれない。というのは、去年の年末の飲み会で知りました。海外行ったことないの私だけだったので、なんだかすみませんみたいな空気になってすみませんでした。行きたいのだけど行くタイミングがなかったのだよ。休みが続くとすぐに実家に帰っちゃうし私。

 昨日ニュースで知った話。中国人の方々から観光旅行中の苦情が増えているということだった。クレームかと思いきや、お土産屋さんで買った○○がまるで効果がないとか、詐欺だとかいう内容だった。案内役も中国人(そしてその中国人は不法労働でしょっぴかれた。稼ぎは7,500万ほどあった。というニュース。かなり稼いだな!)。

 そもそも、なぜその○○を、観光地で買おうと思ったのかねと、普通の感覚で思ってしまうのだが、団体で旅行をしているとムードで買ってしまうこともあるのだろうな、と想像はできる。できるがしかし、やはりお金を払うことだからそこは躊躇しろよとも思う。

 もちろんこれは外国人が日本に来たから起こったことではなく、日本人でもそういう時代に生きた人なら「ああ、あれつい買っちゃうのよね」と思っちゃう人もいるのではないかと思う。私が思い当たったのは真珠、珊瑚を目的としたツアーね。むせかえるほどの昭和の臭い。大量の人、ごった返す土産屋。ああいうのに参加しているとありそうだなあと思った。そして時代は巡り、今はそれと同じことを外国人にやっていると、そういうわけだ。

 真珠や珊瑚を買うのであればきっとクレームは起きない。クレームが起きそうな商品といえば健康食品。なぜ飲めや歌えの旅行先でまで健康の心配をしているのか、と思ってしまうが、ムードに流されるんだろうなあと思うと多少の理解はできる。彼らもやがて健康食品への疑念を抱くようになるんだろうなと思いつつ、どれだけ日本が行き詰まろうと、世界が回る理由が分かった気がした。

つるとはな

つるとはな

 つるとはなを読んでいると、その人のお宅にお邪魔した気分になるので旅をした気分でもある。森茉莉の脳内旅行みたいなものだ。実際の見て触れての大切さも当然分かっているのだけど、ね。まずは今月、広島に行きます。

 私が今行きたいのは、春の牧野植物園。ここはいつだって行きたい病です。

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