玉石混交、9のごみと1の宝石

 おはようございます。塩鯖は私のメンターであり、目の保養であり、おもちゃであり、旦那さんであります。

 塩鯖、今回は命が危険だったんだよと主治医に言われたそうです。でも本人に言うぐらいだから安心なわけです。良かったね、塩鯖。今回の症状は「血球貪食症候群」というものだそうです。これも難病。膠原病でなければとても死に近い病気なんだそうです。自分の免疫が血液の成分を食っちゃうわけだから、相当グルメな病気だよね(そんなに穏やかなものじゃない)。不思議なことに、膠原病であれば命が助かる率が高い(推測するに、ステロイドパルスの判断が早いからじゃないかと思うんだけど)ようですが、必ずしもそうとも限りません。だから塩鯖ラッキー、良かったね、です。

 私はステロイドという薬を投与されたことがないけれど、よくアンチステロイドな話は聞きます。子供に使う塗り薬が一番多いのかな。劇薬だから劇的に効くわけで、ずっと最高量を投与するものではない(=ずっと投与するとほかのところが悪くなっちゃうよ)、という我が主治医の治療方針を知っているから、私たちは安心して任せられます。だけど、まぁ分かんないからステロイドぶっこんどけって医者だったら、そりゃ不信感しか抱かないし、むしろ「この人に殺されるかも」とか思っちゃうかもしれません。

 私は漢方もホメオパシーもありだと思ってる。旬の食べ物で身体を季節に合わせてゆくのも大いにけっこうと思う。それと同じぐらい、突発的な状況には投薬も必要って思う。よく医者が薬漬けにしてお金を云々という陰謀説みたいなのを聞くけど、漢方だってしっかり高い。例え3割負担になろうとも、漢方の方が安いってことはない(薬によるとは思うけど)。

 一番いいのは、日常生活の範囲で、自分に「調子どお?」って気軽に聞いて応えてくれる身体づくりをしておくことだろうね。母は「貧乏だからこそ、病気にならないようにちゃんとご飯を食べること(医療費の節約)」と言っていたな。

 私はインフルエンザの予防接種の陰謀説も信じてない。元気だったら移らないらしいってことが、今年分かったから余計に。

 さて。

 タイトルの玉石混交は塩鯖が言ってたことです。塩鯖は口数が多いタイプではないけれど、突然「は?」みたいなことを言ったりする。それが彼の「アイデアボックスにアイデアが放り込まれる音」だと知ったのはつい最近。彼は常に仕事のことを考えている。それは「うちの旦那って仕事できる人でさー」っていうわけではなくて、むしろ病気の時ぐらい休めよお前なんだけれども、彼にとって一番楽しいことが「ゴールを設定し、いかに達成するかありとあらゆる方法を考え、最も最短でクリアするゲー」だからだ。それが仕事だろうと信長の野望だろうと、彼にとってはさしたる違いがないのだ。

 そして信長の野望三国志は、すでにしこたまやったのだよ。だから今度は彼の職業が遊び場となったのだ。

 職場の彼を知る人は、きっと「間違いない唯一の方法をポンと出す人」なのだろうと思う。しかし彼曰く「そんなわけない。だいたい考えることの9割はごみ」だそうだ。口に出さないから分からないだけって言ってたけど、実際ホントかなー(こう言うやつに限って実はやっぱりできるやつで鼻持ちならないんだよ)と思っていたけれど、たぶん9割ごみは本当だ。だって「ごみだっていつわかるの?」って聞いたら「磨いてる最中に、これダメなやつだ(ぽい)ってなるよ。ダメって分かるまではすごくワクワク磨いているんだけどね」って言ってたから。そのワクワク顔を私は何度も見ているから。

 前の記事でも書いたけど、私たちは本当にスピードを求められすぎたように思う。私の2つ前の仕事でもそうだった。結果が大事だという割に、結果が出るまで待ってくれなかったり、いきなり方向転換も日常茶飯事だった。だからできれば疲れたくなくて、無駄な動きをしたくなくて、3個ぐらいの石を拾ってそのどれかを何とか使える宝石にならんものかとしてみたり、よくよく考えずに10個の石を拾って既に見慣れた宝石(価値はあまりないが堅実さはある)を提出したりしていたように思う。とにかくさっさと拾わなきゃって思っちゃって、よくよく吟味もしなければ、そもそも石拾いそのものが嫌いになってて適当だったりね。それでは「まぁまぁの出来」はできても「素晴らしい出来」にはならないのだと思う。

 石拾いの時間だけではなくて、そうじゃない時間もただひたすらに石を拾って吟味しておくことが「素晴らしい出来」に出会う確率を上げる唯一の方法なんだって知った。それをしないのは、時間的に、脳みそ的に、というのはきっと言い訳で、本当のところ私のような凡人は「9割も無駄になるならやりたくない」という労力の出し惜しみが理由だってことも、話しを聞いていて気が付いた。

 塩鯖の「ほう」と思えるところは他にもある。それは見切りの速さだ。ここまで時間をかけたのだから、なんとか宝石の体にしようなんて頑張らない。自分の労力を簡単に捨てられるのが勝機なんだと知った。私はけっこうダメなものでも時間をかけると愛着がわいて「どうにかお前使い物になってくれんだろうか」とデスクトップに残したりしてしまう。そういうセンチメンタルなことを彼はしないのだ。おそらく「物理的に邪魔にならないもの(想像すること、考えること)は邪魔じゃない」ということだろうし、労力を惜しんでいたら何もできないってことだろうと思う。

 そんなやり方だったから、信長の野望のエンディングもスキップしまくることになってたんだねえ。

 では彼は四六時中なかを考えているのかというと、そんなことは全然ない。彼が「何も考えていなかった」というときは、本気で何も考えていない。目が半分開いているのにいびきが聞こえたりするから、これは事実。電池切れ、ということも十分ありうるが。そろそろ退院する予定です。

イヤシノウタ

イヤシノウタ

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