生きることは物語を作ること、をテーマに日々哲学するブログ

初めての本格韓国料理

 隣人ほど仲良くできない。国際問題に土江は勝手にそう感じています。日本で言えば韓国。お隣なのに行ったこともなければ、行く気もあまり起こらない。気候がたいして違わないというのも理由のひとつだと思う。

乱歩の美食 (ニチブンコミックス)

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孤独のグルメ 【新装版】

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 塩鯖はグルメ漫画が大好きだ。孤独のグルメはドラマ版を見ているが、乱歩の美食はコンビニにあったコミックス。グルメコミックといっても、いろんなジャンルがある。クッキングパパのように自分で作るものもあれば、めしばな刑事タチバナのようなこだわりを描いたものもある。殿堂入りはやはり美味しんぼだろうが、あれはお手届かない高級食材も出てくるので身近感が少ない。塩鯖が専門としているのは、美味しいお店で食を堪能する系である。しかし、そこに「酒」が飲み物以上の存在感を出してはいけない。あくまで「食う」がメインでなければ。

 そんなこんなで、乱歩の美食から韓国料理を食ってみようということになった。ググって近場の韓国料理店に行ってみた。これがホームラン級の激うまであった。

www.hotpepper.jp



 サムギョプサル、青唐辛子とチーズのチヂミ、チャンジャのキンパ(韓国風巻きずし)である。どれもこれも「韓国風」ではなく、韓国料理である。始終驚きっぱなし。初めて尽くしは楽しい。

 サムギョプサルはお店の人が焼いてくれる。食材自体は見たことがあるものだけど、韓国となるとどんな味になるのだろうか、興味津々。お店の人が丁寧に切り分けてくれるのを(本当にすごく丁寧、ぐちゃぐちゃ混ぜることなく、きちっと並べて一口サイズに切ってくれる。これに感激してしまった)うずうずと待っていた。この時間もまた楽しい。

 さあどうぞ、と言われてからまず作ったのは「全部盛り」。はい、食いしん坊万歳。豚肉、チーズ、ナムル、キムチ、コチュジャンをサンチュにまいて一口で。初めての美味さー!!! こんがり焼けた豚肉の甘い油にキムチの酸っぱさが爽やかに刺さってくる。生まれて初めてすっぱいキムチの存在意義の謎が解けた。

 感激しすぎて夢中で食う。あれもこれも、この組み合わせあの組み合わせも、と大忙しである。一口でって言われたので律儀に一口で食べていたが、お上品さには欠けていたかもしれない。しかしそんなもんかまうかっ!!

 サムギョプサルは2人前から。チーズタッカルビも有名なようで、隣も向かいも頼んでいた。しかし爆弾的な量だ。きっとあれだけでお腹いっぱいになる。カップル3組がチーズタッカルビを食していたが、楽しそうな顔の女性は1人であった。それはきっと、連れの男性がチーズタッカルビ+αを頼みすぎているからかもしれない。という推理に至ったのは、我々もけっこう頼みすぎていたからである。

 サムギョプサルがなくなるころ、チーズ青唐辛子チヂミがテーブルへ。分厚い。予想外の分厚さである。こ、これは食えるのか……? と一抹の恐怖が推そう。けれどこれも美味い。もっちもちで青唐辛子がガチンコである。辛い物好きだが青唐辛子系は苦手な私はひーひー言いながら食う。美味い、辛い、ごつい。そんな中、チャンジャのキンパも届く。持ってきてくれたお姉さんが「お持ち帰りのタッパーもありますからね」と言ってくれる。分かっていらっしゃるわ、そう、多かったわ、ごめんね、でも全部叫びたいぐらい美味いです。

 青唐辛子のチヂミに口の中をやられたのでウーロン茶が進む。そうすると、必然的にお腹が膨れる。キンパはひとつしか食べられなかった。もちろんお持ち帰りタッパー行きである。チヂミの1/4とキンパをお持ち帰り。

 これだけ食べて大満足で二人で6000円弱。コスパも素晴らしい。大人数でいろんなものを頼んでわいわいやりたい。そんなことは滅多に思わないのに、このときばかりは妄想が膨らんだ。

 食文化ってすごいなと思う。日本はいろんな国の食べ物が、そこそこ田舎でもそれなりに食べられる。もし自分が外国人だったら、母国の料理が日本風に変わっていると面白いだろうけど、いわゆる「ちゃんとしたその国の料理」として出てきたら、感激することだと思う。私も台湾で寿司があちこちで、日本よりも手軽に(駅弁みたいな感じで)食べられていることは嬉しかったが、正直なところ自分で食べようとは思わなかった。けれど、それに対して嫌悪感はなく、むしろ「日本の食べ物を美味しいと思ってくれてありがとう」と思った。

 隣の国とはいえ、調味料の使い方やキムチの使い方が全然違うのだろうなと思う。同じぐらいの気候の場所だから余計にその違いに感動するし、ちゃんと美味しいものを食べるとその国のことが少し好きになる。きっとそれぞれの食文化の中には、相容れないものもあるだろう。日本の梅干しや納豆、日本人でも好き嫌いが分かれるところだし。いろんな国の「当たり前」に気持ちよく感動できるのが食の交流なのだろうなと思う。

 感動的なおいしさであった。また行こう、絶対行こう。