生きることは物語を作ること、をテーマに日々哲学するブログ

生きるとは自分の物語を創ること

日々のじだんだ ~見習いみかん農家二年目~

12月になりました

ぴったり10日間、更新が滞っていたわけです。おはようございます。今日は嵐の翌朝、午前中はお休みでございます。

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更新が滞っていた10日間、毎日ではないけれど猪罠の見回りをしつつ、椎茸の成長を見守っていた。いや椎茸はおまけなんだけども、猪はなかなか捕まってくれないもの。彼らはすごく賢いからね。

椎茸は無事に幾つも収穫でき、美味しくいただきましたとさ。

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この10日間は主に中生みかんの収穫をしていた。石地温州と久能温州である。収穫しつつ、出荷のための選果もしつつ、出荷もしつつ。

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まだまだこれから収穫せねばならないものが山盛りなので、12月いっぱいは少々追われるペースになるのかなと思う。とはいえ、うちの倉庫には限りがあるので「もう全部取っちゃいます!」とはいかないのだけど。

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11月の終わりには、サロマ湖から牡蠣が届いた。以前、Twitterのスペースで農家の女子会を開いたときに、一番最初にお話ししてくれた方が生産している牡蠣だ。

中四国は牡蠣の生産が多いところだと思う。広島の牡蠣は有名だし、実は香川でも牡蠣はたくさんある。牡蠣に触れることは多かったが、生の海産物があまり得意ではない私は好んで生で食すことは少なかった。

しかし、サロマ湖の牡蠣は違った。生の海産物特有の臭みがなく、牡蠣の美味しさだけが凝縮されているのだ。あまりにも美味しい。美味しすぎてたくさん食べてしまった。

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購入した牡蠣はこちら。本当にとても美味しいよ。むき身だから届いてすぐに食べられるし。

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そして次に長野から届いた野沢菜と赤い大根。赤い芯の大根と、全部が真っ赤な大根との2種類。どちらも甘酢につけてピクルスにしている。歯応えがシャキシャキとしてとても美味しい。一緒に届いた野沢菜は、今回は漬物にせずに炒めたりお浸しにしたりで食べようと思う。

こちらから野沢菜を取り寄せるまで、私は野沢菜の本当の大きさを知らなかった。相当大きくて抱えるほどあるものなんだって。

私は野菜に関しては素人以下だけど、野菜なんて美味しいものは育て始めてもすぐに虫に食われてダメにしてしまうと想像がつく。そこを防除や手入れで守り切ってこんなに大きくするんだから、野菜農家さんは本当にすごい、魔法の手の持ち主だと思う。

新鮮な野菜、簡単な料理で美味しく食べられる野菜はご馳走だ。

これらの生産物たちは、時間と人の手によってこんなに立派に、そして美味しく育ったものだ。感謝の気持ちしか生まれてこない。美味しく食べます、ありがとうございました。

更新が止まっていた10日間は、主に私の気持ちの整理をしていた。

この10日間、何度も何度も「ここを離れようかな」と思っていたのだ。でも今はそれも落ち着いてきた、だから言語化できるようになってきた、というわけだ。

気持ちの問題というのは、物理的な問題よりも遥かに時間がかかるものだと思う。

感情というのは一定しない、たとえ水面に月が映る水面のような平静であっても、ちょっとしたことで嵐の火の海のように荒くうねる大波が簡単に起こる。でもそれも、やがては寄せては返す波となり、やっと我を取り戻すのだと思う。そういうことを、何度も何度も繰り返すのが人生だと思う。

感情が荒くれているときにこそ冷静になるべきだという人もいるだろうが、感情という波は押さえつければ押さえつけるほどに水面下で取り返しのつかない渦となるような気がしている。だからできるだけ湧き起こる感情そのものを押さえつけないように心がけている。これは過去からの教訓。

感情を押さえつけないといっても、なんだってダダ漏れにしていいわけではない。以前の私はここを勘違いしていて、今思えば手がつけられない大きな子供状態だったなと思う。いやはや、思い出すたびに恥ずかしい。でもその恥のおかげで今回は多少マシな形で一時的には乗り越えられたんじゃないかと思う。

実際のところ、10日間かけてようやくまともに片付いたような、でもまだグツグツと煮えるものがあるような気もする。

先にも書いた通り、気持ちの問題というのは物理的な問題よりも時間がかかるものだと思うから、とにかく今は芯となる大切な部分だけをぶらさずに、毎日一生懸命に目の前のことに取り組んで行くのみ。

頑張れることがあるっていいね。いろんな形で励ましてくださった皆さん、本当にありがとう。

早生の収穫とサンテかけと

柑橘に限らず、農家の繁忙期の恐ろしさは「ひたすらに繰り返される」ことではないかと思う。

先日遊びに来てくれた友人は、農作業を「無心になれるからいい」と言っていたが、まさにその通り。といっても、他の仕事でも膨大な単純作業なんかは無心になれるのだけど、それとは違う点がある。精神より肉体が疲弊するということだ。

仕事が終わって帰宅し、一度座ってしまったら立ち上がるのに「ヨイショ」どころじゃないパワーが必要になる。寝転んでしまったら終わりだと思っていい。

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今日は早朝から早生みかんの収穫。前回収穫した時に青くて残したものを収穫していく。メジロさんがよく食べている。

この畑はカラスよけの糸を張っているのでカラスの被害はないのだが、防風林を寝床にしているメジロが食べ放題を開催しているようだ。これはもう仕方がないかなと思って、この穴に指を突っ込むたびに「グヌウ」と漏らすのだった。

収穫の仕事は、畑や木の大きさによって運動量が全然違ってくる。仕事のしにくい傾斜のきつい畑ならば、当然踏ん張る力がずっと必要だからすごく疲れる。また木が大きいところなら登って収穫せねばならないから、これもまた大変だ。

昨日、ローカルNHKで「“みかん王国”復権への道〜西日本豪雨3年目の収穫〜」という番組をやっていた。西日本豪雨で畑と共に流された谷の復興や、大三島のJAと新規就農者の取り組みなどが放送された。

「“みかん王国”復権への道〜西日本豪雨3年目の収穫〜」 - ひめDON! - NHK

その中で、西日本豪雨の影響が大きかった吉田町の農家の方がこう言っていた。

お金になる畑を作らなければならない

この言葉、農家になった今はすごく分かる。お金になる畑でなければ、意味がないのだ。

何のために、土砂崩れで流れてしまった場所を畑にするのか。それは、そこで暮らすためだ。

人が暮らさなくなれば、あっという間に谷は雑木林に覆われて人が住めなくなるだろう。人が住めなくなってしまったら、その場所がかつて人が住んでいたということすら忘れられてしまうだろう。そしてその場所の歴史もあっという間に時間に埋もれ忘れ去られてしまうだろう。

そうさせたくないから、畑にするのだ。

でも、お金にならない畑ならば遅かれ早かれ雑木林に覆われるだろう。整備された畑で、仕事がしやすい畑で、いいみかんが実る畑ならば、誰かが作ってくれるかもしれない。だから「お金になる畑を作る」のだ。

とても心に響いた。そして私も、そういう畑を作ろうと思った。

 

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午後からはせとかのサンテかけ。この仕事もさっさと終わらせてしまいたい。だからいっそ人を雇いたい。しかし簡単なことではないので家族で頑張るしかない。

この仕事は収穫と違ってあまり動かないので、連日の20度越えがちょっとありがたい。体が冷えてしまったら怪我をしやすくなるしね。

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今日の畑は紅まどんな(愛果28号)とせとかがある畑。どちらもオレンジ色が映えるなあと思いつつ、袋がかかっていない果実を探していたら、1つぽろりと取れた。よくよく見ても痛みがあるわけではないから、持ち帰って食べてみた。

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しっかりと果汁が蓄えられてジューシーに仕上がっている。うちの収穫はもう少し先だが、すでに味も完成されつつある。楽しみだ。

明日まではみっちり収穫です収穫です

はい、今日も収穫! でもそろそろ収穫って書くの飽きてきたな。でもまあ、収穫なのですよ。今日は午前中20号、午後から早生。

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午前中の20号の畑は、父が整備してくれていて仕事がしやすかった。しみじみ、しみじみ、仕事しやすいことが一番大事だと思う。怪我の心配もなく効率もいい。なにより、ストレスが少ない。そういう畑を作っていかねば(父、ありがとうございます。これがコンテナで作るコンテナ石垣です)。

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今年の20号は本当に良い出来で、美味しくて綺麗で素晴らしい。去年は浮皮がひどくて20号ってなあ……と思ってしまったことを謝り倒したい。それぐらい20号はいい品種だと思い知らされている。本当に美味しいから見かけたら食べてみてね(南柑20号だよ!)。

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そして午後、帰ってきたぞ早生の畑に!! 次の雨で気温が下がると聞いているが、今日も明日も暑い予報。いつになったら冬っぽい服装で仕事ができるんだろうか。ま、暖かいのはありがたいことなんだけども。

前回抜きもぎ(色付きの良い果実のみ収穫)をしたので、今回は残りを収穫してゆく。前回青みが強かった果実も、しっかり色づいて美味しくなっている。具体的には、前回降った雨のおかげで果実がさらにふっくらとしている。さらに樹上で熟成されたのか、じょうのう(内の袋)がしっとり柔らかくなり、とろけるような食べ心地になっている。

早生は特に、シーズンの始まりと終わりで味や食味がかなり変わるんだなと思った。今更だけども。

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で、お仕事終了。今日は月蝕があるので帰宅して空を眺めていた。本当に月が隠れて真っ暗で、星がたくさん見えた。はるか昔、月蝕というものが解明されていない時代には、恐ろしくも美しくも見えただろうな、と思いながら眺めていた。

明日も、早生の収穫です。頑張ろう。

 

 

収穫の話題ばかりで飽きたのは私だけかもしれないけど、最近思ってることを一つ。

大河ドラマ、役者さん達の再現率がすごく高いと思う。イメージする大久保や井上、弥太郎そのまんまで毎回驚く。でも西郷さん、まるっきり華丸さん。どう見積もっても華丸さんにしか見えなくて、そこはいつも笑ってしまう。鈴木亮平くん連れて来れなかったのだろうか。