生きることは物語を作ること、をテーマに日々哲学するブログ

生きるとは自分の物語を創ること

日々のじだんだ ~見習いみかん農家4年目~

念願の雨が降ってくれている

こんにちは。今日は念願の雨が、ようやく雨が、まとまった雨が降ってくれている。16時ごろから降り始めたので、仕事はしていたけれど。

この雨で冬が近づいてくるらしい。柑橘は寒くなることで美味しくなるものだから少し楽しみ。

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今日も猪の見回りからスタート。例によってかかることもなく、罠を弾かれることもない。平穏無事といえば平穏無事なのだけど、いつ畑に侵入されるか分からないから気をつけておかないとね。そして今日も椎茸は元気そう。雨でぐっと大きくなりそうな子。

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午前中はカラマンダリンの枝つり。去年はここまで丁寧にできなかったから、今年は少し余裕もある。枝をいじっていたらお猫様がいらしてた。この近所に住む野良猫さん。視線を感じて気づいたのだけど、近くてびっくり。この畑は3匹のお猫様に監督されたこともある。

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カラマンダリンは葉っぱが広くて大きくて、葉の枚数も多い品種。だから防除の薬がかかりにくいことが考えられる。そのせいか、ロウムシ(カイガラムシの一種)がべったりと。簡単にこそげとることができるのだけど、大量付着はゾッとするなあ。

カイガラムシ類は木に張り付いて樹液を吸い、種類によってはススを出す。密度が高くなると木を枯らすこともある。果実の品質も下げる、柑橘にとっては嬉しいところがひとつもない外注。

その名の通り「カイガラ」を背負ってるので薬剤が効きにくい。だから適期に防除し、カイガラムシの増殖を抑えなければならない。柑橘は虫も大好きってことだな。

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午後からはせとかのサンテかけ。果実に黒い布をかけて覆う。

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こんな感じね。見ての通り「果実どこ!?」ってなるでしょ。これで鳥から守ることができる。そのほか、果皮の褪色を防いで品質を向上させたり、果皮を保護したり、色々いいところがある。せとかはトゲのある品種なので、手が傷だらけになるのが地味に辛い。でも5日間ぐらいかかる仕事だから、慣れて仕事も早くなり、手袋をした状態でもささっとかけられるようになるんじゃないかな。そうじゃないとちょっと辛いぞ。

冬のこの仕事も辛いけど、真夏の白サンテかけは本当にきつくって、私のような素人は「木全体を覆ってしまえばいいじゃない」と思ったものだけど、葉っぱを隠すと光合成が妨げられるから良くないそう。なるほど確かに。でも、真夏の光の強さは異常だから、多少遮光したところで大丈夫な気がするんだよなあ。

サンテかけの途中から雨が降り出したのでお仕事終了。お疲れ様でした。せとかは3月上旬ごろから収穫・出荷。高級柑橘の名に恥じぬよう、美味しくなってくれよ!

 

昨日の作業日誌

疲れ果てているので今日は休むことにした。昨日は作業日誌を書く余裕もなかった。こんにちは。

昨日もいつも通り猪罠の見回りからスタート。猪罠の付近で原木椎茸を栽培しているので、ついでに椎茸の様子も見る。これはまだ小さい。雨が降れば大きくなるかも。しかし雨はあまり期待できない。
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相変わらず猪はかからない。この付近の畑はすべて電柵か鉄柵をしているので被害はないが、ぎりぎりまで掘り起こされているから気が気じゃない。でも、畑に入ってこないからいいのか?

見回りを終えて、次はモノラックの補修。
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夫氏はこういう仕事に長けているので非常にありがたい。私ならば「錆びてるからボルトが回せない」と諦めるところなのだが、これぐらいで諦めていたら仕事になんてなるまいよ。だから私一人だったら本当にまるで役に立たない。夫氏がいてくれて本当にありがたいと思うと同時に、私もできることを増やさねばと思う(それはいつも思う)。

これはモノラックのレールの終点で、雨が入って腐食、支柱が錆びて折れてしまっていた。だから支柱を付け替える。錆びたボルトをうまい具合に外し、新たな鉄パイプで支柱を埋め込む。沈下板も装着。ものの30分ほどで終わった。

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モノラックのレールの補修が終わったら、今度はモノラック本体のプラグの交換と停止位置の調整。私は相変わらず、こういうエンジンものがさっぱり分からない。プラグ、火花を飛ばす装置だろうか。プラグ交換前は瀕死のエンジンだったのが、プラグ交換後は爆音バリバリになった。瀕死状態も相当怖かったけれど、バリバリの爆音もかなり怖い。

モノラックの停止位置は「停止バー」で行う。非常に原始的な仕組みなのだが、ああ、写真撮っておけばよかった。

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モノラックの補修が終わったら、次は除草剤。傾斜のきつい畑なのでしんどい。でも、今の時期の草はさほど元気なわけでもなく、夏の伸び盛りに比べれば量は半分程度で終わる。だけど歩く距離は変わらないわけで、私はへとへとになってしまった。よって途中から夫氏にチェンジ。

一言に「除草剤」といってもいろんな薬剤があり、様々な効果があるが、大なり小なり栽培している作物へも影響があるのが除草剤。だから何をどう使うのかは農家によって違うと思う。強い除草剤を一発どーんのところもあれば、弱い除草剤で雑草のコントロールをするところもあるだろうし、刈払機で刈るのみの場合もあるだろう。

例えばこんな段々畑だと、刈払機を使うのは非常に危険だ。だったら除草剤を使った方がいいと私は思う。でも、こんなにちゃんと石垣が整備されていない土手のような場所で除草剤を使ってしまうと、草が枯れるのと同時に土手が崩れることになるだろう。そんなときは刈払機。

ケースバイケースで使い分けるのだけども、うちはほとんど除草剤。といっても、年間一か所につき2~3回程度。それぐらいで済ませられるから除草剤を選んでいる。

なお、冬直前のこの時期は除草剤をかけてもすぐに枯れるわけではない。草が成長する時期ではないからだ。1,2週間かけてゆっくり枯れていってくれるだろう。

しかし身体中がバキバキだ。特に腰と背中と肩。デスクワークの時とは全く違う凝り方で、疲労感も半端ない。後でゆっくり肩甲骨周りのストレッチをしよう。

猪との持久戦からの今日のお仕事

今日は朝6時からスタートで地域の猪当番。

こんばんは、寝違えた上にいろいろと身体がしんどい私です。寝違えは辛い。

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今の時期の6時なんて、猪罠のマーキングが薄暗すぎて見えないのだけど、収穫時期に入っているので農道を他の農家さんが往来する前に済ませておきたくて6時スタート。地域の見回りを終えてからの、自分ちの猪罠チェック。

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なんてことだ、ワイヤー剥き出しにされている。そして周りのみかん食べられている。悔しいけれど、惜しいといえば惜しい。だから再び埋めて待つことにした。

ちなみにこの罠は箱罠のすぐ側にある。箱罠に入れた餌も、餌だけ食べるんだよね。すごいね、猪。

今日の午前中はまず早生みかんの収穫。早々に今日の収穫分は終わってしまったので、せとかの畑に行った。写真は現在のせとかの木。

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せとかは樹勢が強めで実を多くつける系統なのだけど、一番美味しいサイズは「大玉」。だからすごくたくさん摘果して減らして大玉に仕上げている。また、樹勢が強いために木に余力があるとすぐに芽を出すし、その芽の量もとても多い。だから作り甲斐があるともいえるし、難しいともいえる。

味、外観ともに特徴があるし、知名度も高いので人気の品種。うちの地域では樹上で完熟させて収穫するので、小売店などではびっくりする値段で売られているらしい。

これからこの子たちは一つ一つに黒い布(サンテ)をかける。これがまた地味で面倒なのだけど、鳥による食害を防止、日焼けによる皮の褪色の防止、そして若干ながら防寒の役割もある。3つも効果があるんだ、頑張ろう。

午後からはカラマンダリンのつっかえ棒と枝つり。

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こういう地面についちゃっている枝を、竹を用いて突っ張って持ち上げる。

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するとこうなるわけだ。かなり分かりづらいね。だいたいビフォーアフターってこうなるな。

カラマンダリンは来春収穫。温州みかん類は12月に収穫が終わることを考えると、カラマンダリンは1年分の美味しさを詰め込んでいるようなもの。美味しくて納得。

昨日からゴゾゴゾと書きたいことがある。だけどまだうまくまとまらない。だからとりあえず、寝ようと思う。疲労を解消せねば話にならない。全く、団塊の世代ってやつは恐ろしいほど働くなあ。