
- 作者: 古川日出男
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/04/22
- メディア: 単行本
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忙しいを言い訳に最後が斜め読みだったのでお風呂で再読。今日は21時前に帰宅しました。お風呂最高。
それでも1冊分も風呂に浸かってられないので途中ですけど。
犬も人間も一緒だと思う。大事に大事に育てられて異種を知らないもの、食うか食われるかの世界しかしらないもの、生まれたときからの英才教育、野生。
どちらがいいとは言わない。ただ、どの子も、例えヒトを食った子でさえも、愛おしい。
こんな壮大なクロニクルなんてなかなかないよ。しかも犬視線。これが直木賞とったら見直したのにな。でも取らないから直木賞なんだろうね。なんだろう、ここ十数年の直木賞って。
老人がベルカに向かってタイトルを呼びかけるシーン。醜い小娘と老いぼれと死んだような町なのに、この駆け抜けるようなクロニクルがその一瞬だけ止まった気がした。宇宙を回るライカ犬と目が合った瞬間のように、一瞬が永遠に思えた。