吉本隆明×吉本ばなな
- 作者: 吉本隆明,吉本ばなな
- 出版社/メーカー: ロッキングオン
- 発売日: 1997/02
- メディア: ペーパーバック
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ずいぶん前の本になりますが、本当にこれはおもしろい。家族は様々だということを目で実感する。
文学偏差値が高いなんていうと、とっても敷居を上げてるようで嫌だなぁと思う。でも事実、これほど文学的な会話ができる親子がどれだけいるだろうか。特に彼女の作品に関しての対話なんて最高におもしろい。さすが父ちゃん、ばななより知ってるんじゃなかろうか。
インタビュワーが渋谷さんなので(というのは後で教えてもらったんだが)読者が聞きたいことを的確に、適切に、しかもしつこく聞いてくれる。ああ、もうそのやりとりがおもしろくってしかたないよ!!
吉本隆明さん(というか、あたしはばななのとーちゃんと呼んでいるので名前で呼ぶとなんだかすごくアレだ)は、ある一定の年代の人からすると「偉大な思想家」らしい。あたしはアホーなのでそんなの知らずに「おもしろいけどぶっちゃけそうだよね、みたいなことを言うおじさんがいるなぁ」程度にしか思っていなかった@二十歳ぐらいのあたし。でもそれがよかった。
偉大だとか権威がとか言い出すと、とたんになにも見えなくなるものだと思う。なーんにも構えずに難解なことを言ってそうな学術書だって読めばいいんだと思う。読んだって分からないだろうからって遠ざけることが、一番残念なことだと思う。よ。