
- 作者: ウィルバッキンガム,小須田健
- 出版社/メーカー: 三省堂
- 発売日: 2012/01
- メディア: 大型本
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まさかの地元本屋に置かれていた大人気のこの本を、一応ぺらぺらと読みました。一番読みたかったのはニーチェ。でもさすが図鑑です。どの時代のどの項目を見ても平等に分かりやすく書かれています。
ある哲学者の言葉についてイラストというかマークが書いてあるんですが、それがすごく分かりやすいんです。イメージで提出されると強い言葉よりもすんなり入ってくるものですね。色もポップで、そもそも「哲学」という硬いと思われがちな分野にとっつきやすく作ってあります。
哲学なんてあえて勉強しなくてもいいのかもしれません。でもわたしは自分の中にある問いかけついて、先人が何を思ったのか知りたかったから購入しました。価値ある一冊になりました。
この本で一番自分でもびっくりしたのは、言語について改めて感じたことです。英語は日本語と全然違うと痛感しました。英語と日本語を比べると、明らかに英語の方が単語が少なくて、逆に日本語は単語が豊富です。ということは、端的にいえば英語は「発した瞬間ではなく、その言葉を受けた瞬間に意味が発生する」という感じです。それに対して日本語は「発するものがより正確に精密に表現することができる」と思うのです。
わたしは英語で会話なんてできません。でも英語でも、その言葉を発した人の状況や時代背景を知れば、日本語を受け取るように受け取れるんじゃないかって思いました。そういう意味でも価値のある一冊です。
日本語は繊細であるがゆえに簡単に強い言葉を生みます。強い言葉ほど共感を呼びやすいとも思います。でもわたしはあくまで「言葉」に誠実でいたいと思うので、意図的に、あるいは短絡に強い言葉を選びたくないと思います。きっとここが、物語を愛する「所以」なんでしょうね。
少し話はそれますが、最近三浦しおんさんの「舟を編む」から辞書特集なるものがたくさん組まれているようですね。わたしのうちには百科事典があり、手持ちの辞書に載っていることとの違いを楽しんだりしてたので、一時期辞書道楽をやっていました。なかなか辞書にも性格があって楽しいものでした。
今の現象が起こっているのは、それを知らない人がたくさんいるっていうことだと気づいて、正直驚愕でした。
それでも知らないよりは知ってるほうがいいでしょう。フランシス・ベーコンの「knowledge is power」です。特集してる雑誌、買うほどではないからちょい読みしたいなぁ。