- 作者: 幸村誠
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/01/20
- メディア: コミック
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SFヲタの部下があまりにも強く勧めるので。というのも、わたしが時間変動のある会議の前や本気仕事の前に、時間がないときに限って意地でも煙草を吸いに行くので、その回だけでも読んでみろ! というので借りてきたんですよ。これ、買おう。
あらすじはいつものWiki先生から。
主人公のハチマキは宇宙で働くサラリーマン。主な仕事は宇宙のゴミ「デブリ」の回収作業。いつか自分個人の宇宙船を所有することを夢みている。ゴミ拾いは大事な仕事だと自分を納得させつつ、当初の夢と現実の狭間でこのまま現実を受け入れるか、それとも夢を追い求めるか思い悩む。
正統派SFかつ哲学ですよ。
宇宙の拡大や星々の衝突や大気圏で燃え尽きる機体を思い見あげる宇宙は、自分の人生のようじゃないですか? わたしはいつもそう思って遅い帰宅の日には夜空を見上げます。
このコミックでは主人公は一人じゃない。それぞれが主人公でそれぞれに人生が描かれている。たった4冊ですよ。短すぎるぐらいだけど台詞も絵も丹念でね、短すぎるとは全然思わない。すごいなぁ。
SFオタクさんが食いつきそうなネタも満載です。ロケットから木星到達まで、人間がそれをやること、手が伸ばせる限界ギリギリを、不可能か可能かわからないからやってやろうっていうのが科学技術だよねぇ。0.1%でも可能性があれば手を伸ばさずにいられない気持ち、すごくわかるな。でもはやぶさより高性能の殺戮兵器を打ち上げてるのが現実ですが(これを言うと部下は手をグーにして怒る)。
フィーが煙草のためだけにむちゃくちゃする回はちゃんと読みましたよ。ええ、それぐらいやりますよ。一服のためならね。なぜって? 一服したいからですよ。生きてるっていいねぇって思うためですよ(嫌煙家の方ごめんなさいね、マナーは守ってます)。
これ、甥っ子に読ませたら「宇宙飛行士になる!!」とか言うかな。いいね、それ。おばちゃんはくわえ煙草でテレビ中継される甥っ子を見るって、いいよね。
勧めてくれた部下ちゃんありがと。おもしろかったわ。