- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2010/04/21
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これでデヴィット・フィンチャー監督は全部見たかな。怪しい。
カリフォルニア州サンフランシスコで、1960年代後半に実際に起きた連続殺人事件を題材にしている。
この映画のタイトルは、本件殺人犯が地元新聞社「サンフランシスコ・クロニクル」や警察に送りつけた犯行声明文に書いた「Zodiac(ゾディアック)」という名前(偽名)に由来する。なお本事件は2015年現在に至っても解決していない。
未解決事件には独特の魅力がある。いまだ続いている(解決していない・終わっていない)という恐怖もあるが、それ以上に気にかかるなにかがある。聞こえにくいラジオの音らしいものが聞こえてくると、つい注意してしまうように。そういうものにとりつかれた男たちの物語であって、本当にそれ以上のものがない。とてもシンプルで映画的ではない。
ソーシャルネットワークやゴーンガールでも感じたけど、映像の派手さがなくなってから、人の心の動きや思いの動向が「見て」分かるのではなくて「感じて」分かる感じがする。映画を見ている私と映画との隙間に入ってくる、確実に私ではないものが私のどこかに傷(記憶)を残していく感じ。ふとした瞬間に思い出して、そういえばこんな映画を見たんだったと思い出すんだろうと思う。
中途半端さはなく、見終わっても大作を見た感じもしない。でもなんかな、確実に残る生きていく中での不合理や理不尽の形を、はっきりとさせてくれる感じ。面白かったよ、ホント(面白くなかったら書かないブログだから)。