5月が来てしまった
おはようございます。今日も元気に読書感想文。いや、感想にもなってない読後メモ。
その前に一言。塩鯖の状態は良いです。しかし血液の中がどうなっているのかは分からないので、検査までドキドキです。
- 作者: 齋藤孝
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2008/02/21
- メディア: 単行本
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打ち止めのはずの齋藤本。いや、まだ借りてたんだなあ。この人は教育論者であるから教育について語らないわけがないよね。とはいっても「勉強は大事だぞ、オレも若いころの自分に言ってやりたいよ」的なものではなくて、教育について、あくまで学ぶ立場のものが(本書の中では生きてる人はみな学ぶ立場なんだが)読むものになっている。
今は終身雇用が崩壊して、年齢関係なく社員はある意味一直線で評価されるようになった。だから先輩が後輩に教えなくなった、と書いてあったのが印象的。確かにそうかもね。古い体制の会社(去年まで行ってたところとか)はまだまだ残っているだろうが、あれは残すべきことだと思うんだ。だって理由もろくに告げられず「言われたことをやればいい」だと全然楽しくないものね。
聞きながらメモをするのはインプットとアウトプットを同時にやってることになるから効率がいいそうだ。あーそっかそっか、と思った。私はケチでがめついので、お金を払って聞きに行く話だと必ずメモを取ります。
何度も何度も思いだす、新卒だったころのチューターのこと。ほぼ擬音語ですべての説明をしていた彼女。SQLのGroup化について(集合化、クロス集計なんかもこれ)「ギュッてするから、ギュッとなる」と何度も何度も言っていたのを思い出す。ギュ。ヒントになる単語すら言ってくれないから、血気盛んな私は「擬音語の星に帰れよ!!」と震えるほど怒ってたなあ。
- 作者: 梨木香歩
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2014/04/10
- メディア: 単行本
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久しぶりの梨木さん。積読のひとつでしたが読破。思った以上に清々しいというか、内容のわりに読後は軽い。第二次大戦前、まだ拓ききっていない島のフィールドワークから物語は始まる、色即是空の物語。
きっと当たり前のありふれた事なんだろうと思う。土着の文化や宗教が、時代とともに消えて行くこと。それが近代化という時代の流れの中では自然だったのだと思う。それに対して、必要以上に怒ったり訴えたりすることって、当事者以外がやることはだいたい「自分のため」にやることなんだろうなと思う。と表現すると、とても近視的なものの見方なふうに受け止められるかもしれないが、近視的な見方を極めていけばこれ色即是空。そんな手軽なものじゃないのは分かるけれどね。
不思議と戦争前の開拓されていない島のほうが、いくらも広く深く感じられる。人間本来のサイズ感を、私たちは痛感しておかねばならないのかもしれない。だってそこにこそ、リアリティがあるから(インターネットやスマホは海外ともカンタンに繋がれちゃう便利グッズだけど、不思議と世界観が狭まる感じするよね。でもこういうのもきっと昭和の感受性であって、1990年代後半生まれあたりはもっと違う風に世界が見えているんじゃないかと思う)。
- 作者: 梨木香歩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/06/28
- メディア: 文庫
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移動距離が大きく短くなると世界は狭くなる、みたいなことを書いていたのはこちらの本だったと思う。