生きることは物語を作ること、をテーマに日々哲学するブログ

生きるとは自分の物語を創ること

日々のじだんだ ~見習いみかん農家二年目~

整地と除草剤といろいろと

 こんばんは。夜遅くまで起きてるときは起きている。本当は寝たい。

 今は除草剤をやったり、木を切った畑を整地したりしている。重機が入る畑なら重機でサクッと終わりそうな整地だけれど、うちが作っている畑はどこも重機が入れない畑なので、鍬とスコップでやっている。

 これは整地前。
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 そしてこれが今日の整地後。雨で地面が落ち着いたらまたいじる予定。
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 写真だと全く分かんないなあ。

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 整地といっても、石垣ほど大仰じゃないので、段を明確にするために掘って掘って、場所によっては埋めて埋めての繰り返し。ついこの間まで伊予柑が植えられていた場所なので、掘ったら根っこが出てきて大変。太いしぶとい根っこから、網の目状の細かいネットみたいな根っこが容赦なく行く手を阻む。

 あんまり想像がつかないかもしれないけど、うちの畑はどこも「土」が足りない。土なんて雨で流れ出てしまう。──流れ出てしまう。

「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?
 ええ、夏、碓氷から霧積へゆくみちで、
 谷底へ落としたあの麦わら帽子ですよ。」
(西條 八十「ぼくの帽子」)

 そんな気持ちになるほどに、土は流れていってしまう。というわけで、この根っこががっちりつかんでいる土ですらも、根っこから外して使っている。だからすごく時間がかかる。

 重機が入れば、お金をかければ、土だって簡単に盛れるだろう。でも、うちは重機が入らない。やるとしたら、肥袋に土を詰めて人力で運ぶぐらいしかない。それはできる限り避けたい(何度かやってるけど、とにかく辛い仕事だ)。

 そんな感じで、整地は地味に進んでいる。

 そして次は除草剤。

 今日はこういう傾斜地だった。ここはとにかく危険な畑。もともとは違う作物を栽培していたらしく、とてもみかんの木が入るような段じゃない。でも無理やり植えているので、人間も無理やりやっていくしかない。頑張ったけれど、除草剤がかかっていないところはあると思う。もういい、手で抜く。

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 除草剤に対して、一部の人は「除草剤を書けたら土の微生物も皆殺しになって不毛の土地になる!」と信じて疑わないようだが、そんなわけはない。例えばこの写真の場所、年に数回の定期散布を行っているが、どうよこのざま。

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 うちはみかん農家なのか、雑草農家なのかって思ってしまう。例えその時は枯れても、土には種があり、またいろんなところから種は飛んできて、ちゃんと芽吹いて育てた野菜のようにわさわさと繁る。虫も除草剤では死なない。殺虫剤じゃないと死なない。だからなにも心配することはない。

 いや、除草剤については、私も実感している弊害がある。それは「地崩れ」。雑草の根が土をしっかりとつなぎとめていてくれるから崩れないでいたところが、除草剤でがっつり枯らしてしまうと崩れることがある。だから一部の雑草には「絶対に除草剤をかけるな」と言われている。かかったらごめんだよ。

 除草剤のほかに、防草シートを使うケースもあるらしい。例えば野菜なんかそうね。平らな土地に規則正しい畝だとできるのだろうと思う。けれども、みかん畑にはあまり向かないと思う。なぜなら、傾斜がひどすぎるから防草シートで覆ってごらん、私が畑の下まで滑り落ちるよ(※傾斜が緩い場所には使ってある。防草シートではなく「マルチ*1」という白い丈夫なシートを張っても防草シート的な役割を果たしてくれる。しかしやっぱり滑るので、とにかく注意して歩かなければならない)。

 というわけで、最近の仕事の様子はこんな感じでした。明日は倉庫でせとかのサイズ分け。比較的肉体は楽で嬉しい。なにがどうであれ、土と戯れるのが一番体力を使うからな。

*1:柑橘においては糖度上昇を目的としている。地面に敷くことで物理的に雨を防いで水分ストレスをかけ、糖度をあげるのである。また白いシートのため太陽光が反射しまんべんなく光が当たるという効果もある