ルドルフとイッパイアッテナ

ルドルフとイッパイアッテナ

ルドルフとイッパイアッテナ

 児童図書です。わたしが読んでいた頃の本が図書館にまだありました。スピン(本についてる紐)が短くなってしまって、本からはみ出なくなるほど擦り切れてました。なんだろう、この嬉しさ。この本を選んで読んでくれている子供がたくさんいた、という事実だけなのに、嬉しいと思う。

 ルドルフはとある町の飼い猫です。でもちょっとした事故で東京に来てしまいます。飼い猫がよそに行っちゃうと捨て猫同然です。そこでイッパイアッテナに出会い、イッパイアッテナからいろんなことを教わって「成長」していきます。よくある話です。でも大好き。

 ルドルフは子供だから間違ったり生意気言ったりするけれど、イッパイアッテナはちょっと大人だからちゃんと叱ったり慰めたり。2匹の優しいやり取りは和みます。途中からブッチーも加わってにぎやかに。自分も子供に戻ったみたいに、本を読みながらにっこりしたり、哀しくなったり。不思議なものです。

 妹がネコを飼っていまして、妹の家に行くたびに「ネコはいいなぁ、寝て食って寝て、でさー」と思いますが、外を出歩くネコたちはそうでもない、というか、毎日が競争であり学びであり助け合いであるわけです。

 しかし、やっぱり決定的に違いますね。この本を初めて読んだとき、わたしはルドルフだった。知らないことが多すぎて、この本から多くを学んだ。でも今のわたしは知っていることが多くなってしまった。だから懐かしむことはできても、当時の自分が「学んだ」ことは再び学ぶことはできない。当たり前なんだけど、目の当たりにすると、ちょっとため息出ますね。

 シリーズものなんですが、なぜかこの本しか記憶にないのです。多分図書室になかったんだろうな。シリーズも読んでみようかと思います。凛々しくちょっと大人になったルドルフが、これからどんなふうになっていくのか、楽しみです。