生きることは物語を作ること、をテーマに日々哲学するブログ

生きるとは自分の物語を創ること

日々のじだんだ ~見習いみかん農家4年目~

3行日記始めます

今日からじゃなくてね、近々ね。私的には短歌なり俳句なりで表現したいのだが、そんな器量をわたしが持っていない。ああ残念。

今回は今期のドラマをまとめようかなと。

まずは「どうする家康」。
www.nhk.or.jp

コミカル路線大丈夫かよと思ったけど、かなり作り込まれていて史実にも忠実で面白い。歴史もだいぶ分かってきたしね(私がね)。

でも瀬名姫が美化され過ぎじゃないかと思うのだ。確かに今は世界で戦争が起こっているし、世の中は差別にやたらとうるさくなってきてるし、そりゃいろいろ物故んだらこういう綺麗なところに落としたくもなるだろうけども、違うだろ、と。

以前の大河ドラマ麒麟が来る」も最初は面白く見ていたんだけど、麦ちゃんが突然のファンタジックワールドさく裂させ始めたぐらいから全く見る気が起こらず脱落してしまった。やはり、史実を捻じ曲げてでも入れてくるキレイゴトをぶち込まれると見る気が起きない。辛い現実や世知辛さからの逃げ道がファンタジーだとしても、現実逃避や偽善に使われたらファンタジーだって不満だろうよ。

次は「VIVANT」。私は半沢直樹を見ていないからこの作者の作品は初めて。
www.tbs.co.jp

すっごいねえ、面白いねえ。スケールがでかくて展開が早いので全然飽きない。とにかく面白いので日曜が待ち遠しいぐらい。今までは大なり小なり「やっぱりアジアの顔より白人系の顔の方がかっこいいのが多いんだろう」と思っていたけど、いやいやタフなモンゴロイドめちゃくちゃかっこいいよ。

あまりにも壮大で、周到で、展開が早くて、映像も素晴らしくって何もかもが桁違い。これぐらいのクオリティを常時放送してほしい。海外ドラマってこんな感じよね。ってかいつまで80年代のラブコメ(あるいは初期のタツノコプロのダサいギャグ)みたいドラマを続けてるんだろうねえ。これを機に脱却してほしい。

つぎは「ばらかもん」。

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器の小さい書道家の成長ストーリー。田舎暮らしコメディなので非現実的ではあるが、主人公の器の小ささの表現が見事。すぐ泣くし。ラブコメは耐えられないからこれぐらいの日常コメディならちょうどいいかな。あと、書道家っていうものがどういうものか、これですべてが分かるとは思わないが、それでもその一端を見ることができて楽しい。

で、田舎の人って人懐っこくないからね。うん。全然人懐っこくない。声かけてくれるまでに1年以上はかかるぞ。

つぎは「CODE」

www.ytv.co.jp

序盤がやけに緻密で良かっただけに、後半のずさんな感じが残念。ホント、前半は良かったんだけどなあ。人を銃撃するときは一声かけたり威嚇射撃しちゃダメだよ、バレちゃうからね(そこからかよ)。

つぎは「アストリッドとラファエル3」。

www.nhk.jp

ラファエルの野生化が止まらない。っていうか、アストリッドという自閉症の子の対照としてラファエルがいるのだろうが、ラファエルを普通の人と思ってはいけない。あれは雑な人間の最たる女だ。

自閉症ながら天才的な分析力と観察力を持つアストリッドが難事件を次々に解決していく物語だが、その過程は決して楽々ではないところがいい。っていうかラファエルのチームの男子たち優秀すぎだろ。強硬ごり押しのときだけ大活躍するラファエルは、同じく雑な人種である私に勇気を与えてくれるけれどもね。

アニメは呪術回線一択かな。

jujutsukaisen.jp

主人公誰だったっけとすっかり忘れるぐらい五条悟と夏油傑の物語が良かった。絵が美しい。音楽が美しい。それだけで十分な気がする。

こんなもんか? あと、アマプラであまちゃんを見ている。あれはあまちゃんが主人公と見せかけて春子さん(小泉今日子)の過去の自分に出会う旅である。クドカンすごいね、15分、毎回必ず面白い。あまちゃんがパンダみたいな忘れっぽい単純な子っていうのもいい。可愛い。宮本信子さんの夏さんもかっこいい。

大河ドラマ記録 太平記48-49

ご無沙汰です。太平記、無事にフィナーレ。全部まとめて書いてしまえ。

尊氏、歳をとってもまだまだ戦の日々。といっても相手は弟だったり息子だったり。ここまでくると可哀想でしかない。しかし太平記足利尊氏は人格者だし、分別をわきまえた人だし、人の気持ちを理解する人だし、一体何が悪くてこうなってるんだろうかと思わざるを得ない。

しかし様々な人がいてこの世界が成り立っているわけで、尊氏が尊氏なりの正しさで生きたとしても、それが誰もにとって正しいかどうかなんて誰も判断できない。だから後出しじゃんけんですら「あれが良くなかった」なんてことは到底言えないのだ。先人たちは決して愚かだから戦(戦争)をしていたわけではないんだ。むしろ、今こうして平和に一生を終えることができる時代に生きている私たちの方が、圧倒的にこの国のことや、地球の未来のことを考えていないのかもしれない。

ただひとつ思ったことがある。それは「戦を正義だと聞かされて育った人は、戦で勝つことが正義だと思う」ということだ。尊氏は戦がしたくて戦をしていたわけではなかったと思う。だけど息子二人は戦したがった。それは戦いの中で生きた尊氏というヒーローを見ていたからだと思う。こうした悲しい連鎖は幕末のころにもあるんだけどさ、本当に悲しいよねえ。

と、そんなとき見かけたポスト(ツイート)。

「平和を祈っていても、平和は来ません」
頭をガツンと殴られたようだった。

www.nhk.jp

今日は終戦記念日。戦国時代に起きた国内の戦も、第二次世界大戦も、全部すべてが一緒だとは言わない。だけど人と人とが殺し合ったことには違いない。この記事を読んで、何度でも考えないといけないことだなって思った。

大河ドラマ記録 太平記46-47

一気に見ちゃうと大変だ。

直冬が「お兄ちゃんのボクだって活躍したいんだもん!」と飛び出して行ったところで前回は終わり。と思っていたけど、九州で挙兵するところまであったんだった。でも京とは距離があるよね。ってことで京。

師直と直義との確執は深まるばかり。師直はどうにかして直義を殺したいんだけど、さすがに実弟とあって尊氏は生かしたい。だから暗殺も阻止して逃がした。その時ちょうど尊氏は挙兵した直冬を射ちに出陣するところだった。

この出陣には師直も一緒に行くのだけど、この師直、二条の君(公家の姫様)に「尊氏邸を囲んだとき天下とれるチャンスだったのに」とかさんざん言われてちょっと気持ちが揺れてたりする。歴史を知っている私は主君殺しがどうなるか知っているのでオススメはしないけれどもね。

そんな邪な気持ちのままに師直と尊氏は福岡まで行くんだけど、そこにきて直義が南朝方に降伏して寝返り、師直を討つと。それって尊氏も敵に回すってことじゃん、まさかそこまでして「正しい政」にこだわるかね、、と思っちゃいましたね。もう執着もここに極まれり。そうなるともう人ではない、そんな風にさえ見た。

この戦、尊氏&師直勢はコテンパンにやられて敗れる。そして直義から師直兄弟の身柄を要求される、が、尊氏それを突っぱねる。この時の尊氏かっこよかったなあ。実際にいつだって死んでいいやと思っていたのかもしれない。対象ならば決断するべき時というのがあるものだと思うが、ここまでの尊氏はそれを避けてきたようにも思う。その全てのツケという毒を、分かっていながら少しずつ飲んで、致死量に達してしまったかのような感じ。

この時、師直も邪な気持ちを持っていたことを告白し、尊氏のためになら死ねると自害しかけるが尊氏がそれを制するというシーンがある。ここはかなり良いシーン。ジーンとした。でもそんな師直を止めてまでして生かしたのに、京への帰り道で師直兄弟は暗殺されてしまうのだった。ここまでが47。

尊氏が晩年の北条義時のように「後々の憂いになるから」と人を殺められる人だったら、こんな血で血を洗うような戦をしなくても良かったのだろうか。いやそんなことはないだろうな。でも、邪魔だから殺したとしても新たに邪魔な奴が出てくるだけなんだよね。じゃあ誰も殺さずに平定を手に入れられるかというと、必ずしも手に入るとは限らない。それは今だってそう。

だけどどの時代の人だって、家族や大切な人を失いたくはないわけで、だから戦いのない世を求めてきたわけで、そういう名のない大きな望みが積もり積もって、今やっと実現できそうな気がするって思えるんじゃないかと思う。いやそれこそが危険な幻想なのかもしれない。

私は人間てとても野蛮で暴力的で残酷な面を持っていると思うのよね。例え邪悪さから遠ざけて育てたとしても、そもそもその種を持っているのだと思うのよ。そんな邪悪な種を持っているからこそ、淡い期待や危険な幻想を夢見てしまうんだと思うのよ。それが今この現実で果たせることなのかどうか分からないけど、少なからず何百年か前の誰かからのバトンなんだと思うのよね。次に繋いでいかねばね。