生きることは物語を作ること、をテーマに日々哲学するブログ

生きるとは自分の物語を創ること

日々のじだんだ ~見習いみかん農家4年目~

はてなグループ「生きることは物語を描くこと、それは哲学すること」について

 定期的に言ってる気がするな。関係なさそうだなと思ったら遠慮なく非表示にしますのでご了承ください。

 どうやって見つけてくるんだろうねえ。私は自分で作ったから入ってるけど、ほかのグループの入り方わからないわ。

沖縄3日目

 今日で最終日。15時前の飛行機に乗るけれど動ける時間は午前中のみ、ということで最終日は首里城に行ってきた。

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 首里城は再建されたものだけど、実際に行ってみると再建された意味がよくわかる。琉球という文化を知るうえでこの施設は外せないものだったのだろう。台湾でも思ったのだが、私はしみじみアジア人なのだと感じる。この歴史的建造物には当然中国人観光客もたくさんいたが、昔ほどマナーが悪いということもなく、むしろ同じアジア人として共通する文化、違う文化を感じていらっしゃるのだとしたら、国が違うなんて大した違いではないんだねと思う。

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 こういう景色はラストエンペラーを思い出す。私にとってあの映画は「日本ではない、けれど日本と似たところが多い国の悲しいお話」として記憶に残っている。壮大で素晴らしかったしね。

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 首里城のなかでは当時のおやつが味わえる。味わいながら当時の王家の暮らしのお話を聞く。やっぱり甘いが美味いだったんだなあ、にしても美味いよなあ。今の私たちは砂糖を使ったお菓子なんてわんさと食っているけど、それでもこの上品な味とさんぴん茶は美味しいなあと思う。

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 首里城を失った原因は、戦争にある。あの戦争は本当に日本からたくさんのものを奪った。けれど日本人もほかの国からたくさんのものを奪った。奪う、奪われるの争いはもう二度と起こしたくない。私はことさら平和主義者でもなければなんとかニストでもない。けれどやはり戦争はもう起こってほしくないと思っている。

風雲児たち (10) (SPコミックス)

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 風雲児たちでは蝦夷への調査のお話がしっかりと書かれている(だから私が最上徳内を知ったのだし、最上さんファンになったのだ)。日本人はアイヌ琉球を侵略し、自国にした。それはアイヌ琉球の人たちが選んだことでもあったが、彼らの文化をどれだけ尊重できていたのだろうかと思うことはある。

 最近読んでいたこの本(読み終わってもしつこく読んでいる)や、飛行機のなかで見ていたクライシスというドラマ(小栗旬が出てたやつ)でも、貧富の差について言及されている。簡単な話ではないことは分かる。けれど持たざる者が持つ者から奪うことになれば、それは戦争に他ならない。その選択を行わないためにできることは、やはり多文化への理解と尊重をお互いに持つことと、面倒くさそうな経済とか政治という話について、個々人が自分の意見を持つことだろう。民主主義は愚かだと言わざるを得ないところはあるが、今さら急成長、急進化する必要などないと、私は思うのだ。その代償に自然や文化がことごとく壊され、失われ、取り返しがつかないことになるぐらいならば、ゆっくりでいい、自然と人と文化を大切にしていきたいと、私は思う。昔はよかったと何もせずただ浸るだけのノスタルジアになりたくない。

 中国の経済成長が低迷中、というニュースを聞く。しかし正直なところ中国の経済成長はとんでもなくすごかったと思っている。私が子供のころの中国のイメージと、今の中国のイメージは全く違う(昔のジャッキーチェンの映画を見ると分かりやすい。ええ、私はジャッキーファンです)。たかが40年でここまで中国という国は成長したのだ。それは日本の高度経済成長以上のものがあったと思う。これを成しえた理由の一つは人口があるだろう。

 次はインドかな、東南アジアかな、それともアフリカかな。

 個人的には国がこれ以上開かれてしまったらきっと今の風景は失われてしまうキューバに行きたい。

永遠のハバナ [DVD]

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 ちょっと脱線したけれど、この後は首里そばに行った。塩鯖チョイス。塩鯖の食への貪欲さは感動的だ。しっかり並んで絶品そばにありつく。透明なつゆがとても美しい。ここは民家の一角をお店にしているそう。沖縄の民家はコンクリート造り(だから壊すのも大変だろう)だけど、中はどうなっているのかなと思っていたんだ。見られてうれしい。

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 そばが固めでしっかり多い。だから少々無理を言って塩鯖に食べてもらった。塩鯖の胃袋はすごいねえ。私はちまちま食いはできるけど、食の多段攻撃には弱い。すまぬ、塩鯖。

沖縄2日目

 沖縄2日目は朝食から始まる。朝食は普通にホテルの朝ごはん。これが充実していて素晴らしかった。

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 ちなみに3日目のメニューはちょっと変わってゴーヤチャンプルが消えていた。残念だが連泊者には嬉しい。もずくも取り放題なのでしっかりたっぷりいただいた。私は海ブドウよりモズクのほうが好きだな。そして老夫婦のような私たちは朝の沖縄の公園へ出向く。といっても道を挟んだ向かい側が公園。

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 瞑想ごっこなんてしつつ木と一体になる遊び。この公園には猫が5匹ぐらいと、たくさんのハトがいた。どうやら餌をやってる人がいるらしい。地べたに盛られたキャットフードがあった。一応動物愛護活動をしているのでこれはいかんともしがたいと思うのだけど、どの猫も毛並みが良くて栄養状態が悪くない様子。多少のことはがみがみ言いたくなくなる。けれどやっぱり、ここで毎年たくさんの猫が生まれてロードキルや病気で命を落としているとしたら、それは悲しいことだと思う。せめてご飯は器に入れてあげてほしい。

 この日はニライ橋カナイ橋を経由して斎場御嶽、そしてガンガラーの谷に向かう予定。途中で私はユタ、、ではないけれどほぼユタだったんじゃないかな、セッションをしてもらうことになっていた。天気予報は曇りだったが、ニライ橋カナイ橋に到着するころには晴れていた。お天気がいいのは嬉しいこと。ここは海中道路よりもずっと景色が良くて素晴らしかった。ついつい2往復してしまった(写真は展望台から)。

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 スピリチュアルガイドさんのHP。おつなぎ役とは、死者とつなげてくださるということだそう。私も塩鯖も身近な人を亡くしている。それがどうだとか、意味があっただとか、そんなことはどうでもいい。誰だって一度は生まれて一度は死ぬんだから、特別なことではないと思いたいのだ。けれど、お話ししていてしみじみと「今ここで生きて琉球の国に来て、クワズイモにきゃっきゃうふふしている私は、紛れもなく肉体がこの地球にあるもの代表として、肉体を失った家族たちの分も楽しんでいるんだろうな」と感じた。

 塩鯖は超グルメさんだが、高級品が好きなわけではない。土地のものを土地の人と同じように食すのが好きだ。彼のお父さんやお兄さんもグルメだったのだろうか? グルメだったに違いない。特にお兄さんはうどん屋に並々ならぬこだわりをお持ちの方だったようだし。

 レナさんは久高島にお住まいの、久高島のガイドさんでもあるそう。今度来るときは久高島も回りたい(そして南側の城(グスク)や御嶽も回りたい)。

ryukyu-spiritual-guide.com

 セッションを終え御嶽に向かう。車で5分ぐらいの場所。待ってもらっていた塩鯖がサーターアンダギーとドラゴンボールを買っていたのでもぐもぐする。ドラゴンボールのほうがお好みである。斎場御嶽世界遺産にもなっているのでよく整備されている。シルミチューとは違ってガイドの方もいる。けれど一歩踏み込めばここが聖地であることが感じられるぐらいに美しい場所だった。沖縄はちょっと山に入ればどこでも熱帯植物園だ。

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 斎場御嶽(せーふぁうたき)のせーふぁとは、最高位という意味だそう。そして御嶽とは聖所のこと。ご神体という考え方はないらしい。だから神仏のようなものもないけれど、ところどころに香炉や水壺のようなものがある。この場所全てが祈りをささげるところなのだそう。シルミチューもきれいに整理されていたところだったが、これは係の方がいるわけではなく、祈りをささげた人たちが各々綺麗にしてゆくから美しさが保たれているのだそう。

 斎場御嶽で祈りをささげて、美しい景色と自然に心洗われてガンガラーの谷に向かう。途中でお昼ごはん。

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 モズクを使った沖縄そば、てんぷら、ヒジキを使ったじゅーしー(豚肉の炊き込みご飯)、もずく食べ放題をいただく。十分な量でモズクのお替りは1回しかしていない。モズクの天ぷらが最高においしい。私はこの時沖縄そばを食べていなかったのだけど、ほぼほぼ沖縄そばと変わらんものだったそうな。うん、ここのお料理は本当においしかった。

 ガンガラーの谷は予約制で時間が余っていたので、向かい側の島に渡っててんぷらをオヤツとしていただく。1個70円ぐらいだったか。これもまた本土にはない味で美味しかった。

 そしてガンガラーの谷。個人的に大きなガジュマルの木を見たかったので選んだが、ぶっちゃけなんでガイド付きのツアーしかないんだよ、勝手に見させろよと思っていた。けれどツアーが始まってよくわかった。ここは最古の古代人の骨が見つかった場所、研究として発掘調査も行われている貴重な場所なのだ。ひとつひとつ丁寧に場所の説明をしてもらいながら奥に進む。

 ガンガラーの谷はもともと大きな洞窟だった場所だそう。その天井が落ちて谷になったそうだ。

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 あり得ないサイズの竹。ジャンボバンブーだったっけな、一日で30センチも伸びるらしい。

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 ガジュマルは歩く木とも呼ばれるそうだ。この根っこ(気根)がどんどん伸びて、地面に着地して根を張る。そしてもともと根を張っていた部分は朽ちてゆくので”歩く”といわれるのだそう。沖縄では家に地植えはしないと言っていた。まるで本土の桜の木だね(桜の木も根っこが強いので家を壊すことがあるそうだよ)。

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 そしてランタンをもらって洞窟へ。ここはイナグ洞(女性)・イキガ洞(男性)の男性のほう。女性の場所にはおっぱいとおしりがあった。そして男性のほうにはもちろん男根があった。自然の作り出した造形とはいえ、日本各地に、いや世界各地にいくつあるんだろうね。

 そしてお待ちかねの森の賢者、大きなガジュマルの木とご対面。

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 とにかく大きい。けれどこれで樹齢150年ぐらいだそう。1500年ぐらいたってそうなのにね。沖縄では植物が良く育つということかもしれない(ガジュマルってそういうものかもしれない)。

 そしてツアーご一行はツリーテラスに行って高台からガンガラーの谷を見渡して、人骨が発見された場所でツアー終了。1.5時間程度の楽しい時間だった。谷を出るとハブVSマングースなどがあり、修学旅行生がいた。そうか、ここも修学旅行のコースなのか。行きたいところを詰め込んだ計画を練ったが、見事に修学旅行とかぶっちゃったね。

 そしてこの日はホテルに帰る。ガンガラーの谷から那覇市内まではだいたい車で30分くらいの道のり。けっこうしっかり疲れていたけど、翌日帰るわけだからお土産を物色せねばね。途中、近くの道の駅で軽くお土産を買って帰る。

 国際通りでは前日下見したお土産などを見つつ、屋台横丁で軽く下ごしらえ。アグー豚の餃子と握りを食べる。油が多いけれどとてもおいしい。途中でサーターアンダギーのお店にも立ち寄り、1個ずつ食べる。サーターアンダギー研究家の塩鯖的には、ここのサーターアンダギーは水分をもっていかない系統だからとても食べやすいとのこと。いつから研究家になったんだよ(でも確かに甘すぎず美味しい)。

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 そしてロイズ石垣島を目指してわしたショップに向かう。けっこう歩くけど道中いろんなものがあるから距離はさほど気にならない。お土産のほとんどはここで買った。新垣のちんすこうもみっちり買った。各所でちんすこうの試食をしたが、ここのが一番おいしい。

 お土産を買って向かったのは牧志第一公設市場。塩鯖、ここで海産物を食べたかったのだそう。私はお腹が空いていないので「まさか食うのか?」と言って塩鯖のテンションを下げてしまったが、売り子のおばちゃんに値段とか聞けない武士の塩鯖のために、おばちゃんに夜光貝と蟹と料理法をオーダーし、2階の食堂で食べた。ついでに、沖縄そばをたべていなかったので沖縄そばもオーダー。塩鯖はゴーヤビールも。

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 貝の半分は刺身で、半分はソテー。柔らかくて食べやすい夜光貝だった。

 帰り際に路上で売っていたもずキムさんでもずくをたくさん買った。ここのお兄さんが売り上手で、たくさん試食もさせてもらって気持ちよかったのでね。もずキムという名の通り、キムチ味のもずくがある。これがべらぼうにおいしくて、試食のときに「白いご飯と食べたい!!」と強く思ってしまったのだ。ばっちり8000円分ももずくを買った。もちろん全てご自宅用である。

 そんなこんなでみっちり詰め込んだ2日目終了。スケジュールはグーグルマップのナビとにらめっこして組んだが、おおむね時間通りに進んでどこか飛ばさねばならないようなことは起こらなかった。沖縄、旅のしやすい土地である。本当に次こそは北側を攻めよう。とても興味深くて、とても懐の深い場所だ。