
- 作者: よしもとばなな
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/12/04
- メディア: 単行本
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ばななさん、出産後のごはんのことばかり100話+ちょっととレシピ。この人は本当に食いしん坊ですね。美味しそうなものがたくさん出てきて、エスニックが恋しいわたしにすれば拷問のような本でした。フォー食べたい。トムヤンクン食べたい。
ごはんのことに関することならなんでも書いている。後ろの方に書いてあるけれど「さっと書いている」ものだ。だから小説ともエッセイとも言い難い。けれど言いたいこと、ばななさんの好きなものはよくわかる。
食に対して怒っているところもある。やっぱり、テンプレ店舗は嫌いだし、愛情のない食卓はつまらない。インスタントでも家族や、家族と呼んでいいほど親しい人と楽しく食べられたら美味しい。
110ページ。若い人の頑張りすぎを心配しているところ。
理由のない、必然のない努力は空しい。
理由のない、必然のないおしゃれ、お掃除は空しい。
超合理化社会のライフスタイルに無理やり天然素材の掃除や食生活を入れ込むのはしんどいことだ。超合理化社会では女性は、昔の女性より楽をすることができる。その楽を悪と考えるのは少し違うと思う。自分のライフスタイルにあった方法でエコな方法へ転じることができればいいけど、実際大変だよ。疲労が蓄積した体で土鍋玄米炊かなくても、炊飯器でいいじゃんよ。
抱腹絶倒なお弁当シーン。149ページ。吉本父の作る弁当シリーズ。これヤバい。
「弁当箱を開けると一面のうぐいす豆、その下にごはんさえなし」「コロッケと春巻きとフライ、野菜なし」「風呂敷を開くとごろりとカップヌードルが出る」「三分の二いちご、三分の一ごはん、おかずなし」
弁当作りは苦手だから人の事は笑えないが、これは笑えた! 最高! しかしその弁当を持たされた吉本姉は大変だっただろうなぁ……。
そんな吉本姉さんは料理上手だそうです。手書きレシピ。さすが漫画家。文字の配置とか順番とか完璧だよ。そして贅沢コロッケ過ぎて食べたいいいい。