生きることは物語を作ること、をテーマに日々哲学するブログ

生きるとは自分の物語を創ること

日々のじだんだ ~見習いみかん農家4年目~

「パンを作ること」についてどんなことでも構いませんので、語っていただけますか?

 ムダに長い。さすがヒマ人。


 インタビューありがとうございます!! ムダに長く答えますよ。最初と最後を読めばいいと思います。

 パンを作り始めたきっかけは、単にお金がなかったのです。熊本に店があるベーグルが好きで、買い続けたいんだけどお金がない。だから作ろう! と思ったのがきっかけです。最初の頃は失敗ばかりでした。一度上手くいっても次に失敗するなんてこともざらで、不味いパンばかり食べてました。で、3ヶ月ぐらい延々とパンを焼き続けて、その間にいろんな本も読んで(結局ネットでは手に入らない情報が大事だった)、堀井和子さんの「うちで焼くまるパン」のレシピをアレンジしたものに落ち着きました。でも今でも気を抜くと失敗します。あ、発酵しすぎたとかあるある。

 図書館で借りてきたドイツとフランスのパン理論(?)はとても面白くて役に立ちました。こういうと角がたちますが、生活に必要な工夫がたくさんあるんですよ。遊びじゃなくて生活なんです。なんでライ麦なの、なんでフランスパンなの、なんで捏ねないの、なんでその形なの。全部に理由があって、もうこりゃ面白くてたまんねーやと思って本を読みまくりました。でも、結局ライ麦パンもフランスパンも焼けないんですけどね。

 妹が製菓学校だったことと、友達がパン教室(アンデルセンっていうブルジョワチョイス)に通っていたことは、パンが上手に焼けるようになったなーと思った頃に思い出しました。で、食べてもらった(笑)。妹は的確に「捏ねが足りない、そして二次発酵の布巾が悪い」とアドバイスくれまして、友達は「美味いよーいいねーパンいいねー」と食べてくれました。二人ともフランスパン焼いたことあるんだよね? どうやったら失敗しないの? と聞いたら「釜の問題は大きい」と言われてとても納得しました。確かにオーブンレンジでは限界が。ライ麦パンについても意見を尋ねたところ、二人とも「小麦粉より高いライ麦をなぜに使わねばならないのか」と「天然酵母もいいけど、イーストも生き物だ。美味しさは変わらない」と言っていて、これも激しく納得。この言葉たちは自分で首を絞め始めていた自分を目覚めさせてくれました。天然生活に憧れて残業で疲弊した顔で玄米を土鍋で炊くのは違うでしょ。

 わたしは毎日食べるパンを焼きたかったんです。超こだわりのなんとか、とか毎日じゃなくていいんです。失敗したらしばらく不味いパンを食べるだけです。冷凍保存したパンがなくなっちゃって買ってくることもあります。やっぱ売り物は売り物でよくできてるわ、これで100円とはさすがタカキベーカリーさんだわ、とか思いながら食べます。で、また素人パンを焼くんです。あんまり高くない、でも美味しいなと思った小麦粉で、時々好きなナッツを入れたり季節ものに挑戦したり(去年はパネトーネを焼きました。今年はシュトレン焼きたかったけどムリっぽーい)しながら、飽きずにパンを焼きます。時々美味しいパン屋さんのパンを買って来て「ひゃー! プロだよー!」と言いながらペロッと食べてまた素人パンです。

 なんもエコだのナチュラルだのロハスだの考えていません。そういう意味では非常に大人じゃないかもしれない。でもLifeにパン作りが馴染んだ。これが一番嬉しいです。

 ご拝読ありがとうございました! あとインタビューもホントにありがとう!!