蟹塚縁起
- 作者: 梨木香歩,木内達朗
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2003/02
- メディア: 単行本
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蟹塚の由来の物語です。これも絵本ですが、絵に圧倒されました。油彩と思われます。素人だから間違ってるかもしれないよ。
金の使い方が息を呑むほどで、深く伸びやかで、豪華すぎる絵本だと思いました。これは絶対にほしい。
物語は日本の昔話なのでしょうか。わたしはこれで初めて読んだのだけど、絵と文字とが合わさってまるで音楽を聴いているような気分になりました。芸術品の領域じゃないかなこれは。
恨みを手放すまでは、という言葉が出てきます。忠誠心という言葉も出てきます。言葉にするのは簡単です。でもそれがどれだけ恐ろしいか、悲しみを生むか、実行するのは辛いのかを思い知らされました。君主に対しての忠誠心が、君主に涙を流させること。許すとか手放すとか、どうやってできることなんだろう、と考えます。答えは自分で見つけるしかないのだけど。
ハッピーエンドですから痛くないよ!