生きることは物語を作ること、をテーマに日々哲学するブログ

生きるとは自分の物語を創ること

日々のじだんだ ~見習いみかん農家4年目~

大河ドラマ記録 太平記26-29

太平記 26-29話。ついに足利高氏から足利尊氏に。歴史のテスト泣かせの名前になりました。

歴史なんて実際に何が起こったのかは誰も分からないものだけど、にしてもこの帝と尊氏はなんと立派な人たちなのか。「政は私利私欲のために行ってはならない」というのはで聞いたことだけども、いつだってその建前のもと私利私欲まみれだった政がようやく正されるのだなあという気持ちにさせる、もう一度信じたいと思わせる、そんなイケメン二人をほくほくと眺めていましたが、そうは問屋が降ろさない。恩賞の沙汰でひと悶着する。それが26話。

あまりにも不平等な沙汰に播磨の赤松氏など怒って帰っちゃうわけだけど、悔しいけれどそれしかなかったよねと思う。まぁこれには悪女説もある簾子氏の思惑もあるのだけど。私、簾子は正室だと思ってたけど側室なのね。ああ、Wikiを見ても分かりにくい。

簾子氏は自分の子どもを帝の後継に据えたいのだけど、大塔宮護良親王っていうやる気満々の腹違いの兄が邪魔なわけで、だから大塔宮護良親王派の武家も公家も遠ざけようとしたわけで、なんたる愚策としか言いようのない不平等な状態を作ってしまったわけだ。

そう、だいたい私利私欲が不平等を生む。そもそも私利私欲ってものが平等とは程遠いもの。

そんなこんなで大塔宮護良親王は挙兵して足利と戦うってことになるんだけども、そこでの尊氏と楠木正成(これで「まさしげ」と読ませるのも歴史のテスト泣かせ)とのやり取りも最高。

っとその前に、北畠さんの陸奥(え?これって島流し?)の旅もある。ああもう盛りだくさん過ぎ。北畠さんは公家なんだけど、陸奥は北条の残党が盛り上がってるので沈めて来いと。公家一統の政を帝は掲げているわけで、帝のお考えは凡庸な私の脳みそを軽く超える。餅は餅屋やぞ。

島流しなんて書いちゃったけど、北畠の若い息子(ゴクミ)は乗り気で行ったのだけど、先にも書いた通り餅は餅屋、戦は武家の領分だという足利一派もいるわけで、尊氏は「念のため武家もおった方がいい」と帝に直訴、弟の鎌倉入りを許される。ここもまた大変見応えあり。

で、で、やっと大塔宮護良親王vs足利一派の戦の件になるわけだけど、結論から言うと戦にはならない。それは尊氏と楠木さんの見応え抜群の「腹を割った対話」の末の結論。いやどっちも良い男。そしてお見事だった。

しかし捕まった大塔宮くんが最後に言う「武家のために幕府を立てるだろう」という言葉は、今の時点ではそんな気がない尊氏ですら「そうだろうな」と思わすものだったに違いない。

歴史は過去のことなので我々は結末を知っている。けれど、そんなの関係ない。それが大河。