Netflixドラマ「ブラック・ミラー」

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 うっかりはまって一日で見てしまった、後味のとことん悪いドラマです。後味は悪いんだけど、ストーリーがよくできていて見てしまう。自分自身の性悪な部分を認めたうえで見るというよりは、その中の正義を探したくて見る感じ。全部バットエンドだと思っていい。「いや、でもそれは見る人によっては」なんて半端なことなく、「そりゃないだろ、切ないなあ」って終わり方ばかり。しかし見てしまう。なぜか。そこで倫理が問われ、正義が問われ、ありきたりな自分の中の「まともさ」を感じるからだと思う。

 絶対好きな人とは見ないでください。いいことなんてないよ。たぶん。

 全話、ちょっとだけ未来のぶっ飛びすぎてないSFで、今の時代にはできないあれこれができたりする。それができたがために悲劇が起こるとも考えられるけれど、そういう装置や仕組みがなくても人生にはそういった悲劇は起こる。結局舞台が未来だろうと過去だろうと、人間がドラマを起こす地点は変わらないんだなと思う。

 これがただの「善意の悪循環」だけだったら相当に気分が悪いと思う。でもささやかな悪意がそこかしこにあって、ロシアンルーレットのごとく来るべき時に引き金を引く番がやってきて、結局引くのは登場人物たちだから、自業自得だな、あはははは、と笑うことだってできる。モンティ・パイソンを引き合いに出す人も多いようだけど、あれよりずっと悪意があると思うんだけどな。でも、このドラマで笑うってことは、そういうことだよな、って思う。笑った自分は天につばってやつ。

 変に力づくで偽善ばかりを並べ立てたハッピーエンドよりはずっといい。人間はここまで残酷になれるのかと思い知りながら、来るべき未来のために優しさを育てておこうと思う。

 シーズン2の「ずっと側にいて」が一番好きだよ。いろんなこと端折って、私を離さないでを軽く超えたね。