今日は譲渡会です。私は準備と片づけのお手伝い。よくよく考えたら保護もできないメンバーを快く入れてくれているチームのメンバーに感謝。
今朝は朝一からお叱りを受けた。お叱りっていうかね、考え方についてね。私は自分ちが犬であふれることがないから、やっぱりどこかしらで温い、甘い。人に期待してしまう。だいたい、動物の保護に関わろうと思う人なんて、ほとんどが優しい人だ。かわいそうと思う、何とかしたいと思う、それがきっかけであることがほとんどだ。だからこそ、殺処分への道がきれいに舗装されてしまうのが今の社会だ。
今朝届いたメールは、近所で子犬が産まれているようだから何とかしたい、でも自分は手助けもお金の支援もできないからなんとかしてほしい。このままでは保健所に行くしかない、というものだった。
こんなメールは実に多い。
野良犬の捕獲から譲渡までは、かなりの時間と費用、そして心労が掛かる。捕獲にも費用と労力がかかる(餌、時間。捕獲器を仕掛けたら常に見に行かねばならないし、捕獲機に入ったら早く病院に連れて行かねば。だから費やす時間がすごく必要)。そして里親探しとその間のお世話と費用。病院費用だってバカにならない。メンバーさんは里親探しで連続キャンセルにあい、この子に里親は見つからないのではと眠れず痩せてしまった(無事、里親さん見つかりました)。割り切って無感情にやってる人なんてほとんどいない。みんなそれぞれ抱えたまま、なんとか毎日やり切っている。
それを知ってはいるけれど、経験していないから私は温いのだと思う。つい、「かわいそう」と思ってくれる人がいることが嬉しくなる。同情して「じゃあ一緒にやりましょう」と言いそうになる。できるわけない、メンバーさんに「手伝って」とも言えない。ならば間違っても手を出してはいけない。
本当に辛いなあ、嫌だなあ、辞めちゃいたいなあ、と今朝は思った。でも辞めたらもっと嫌だよな、中途半端すぎるよな、絶対できることあるんだからやらなきゃ自分がスッキリしないよな。そう考えて今日の譲渡会に行く。
きっとね、自分のような立場は動物愛護活動している人の中では珍しいんじゃないかと思う。動物を飼ってもいない、保護もできない、でも関わっている人。でも、こういう立場だからできることってあるんだと思う。だからちょっと頑張りたいよね。
かなり危ういけれど、今朝思ったこと。私は誰も否定しないでいようと思う。餌をやっちゃう人も、誰かを頼っちゃう人も、拡散しかできないと思ってる人も、地域住民のことを考えず個体管理もせずにTNRだけして満足しちゃう人も、保健所に電話して「殺処分しないで!」とわめくだけの人も、みんな嫌いだけど否定しないで行こうと思った。根っこはきっと似てるから。その根本に持った感情を最高の形で現状を変える行動にしてゆけば、ちょっとは望みがあるんじゃないかと思う。(動物愛護を語ったビジネスはアウトだけど)
殺処分ゼロ、可哀想な子をゼロに。これは希望だ。パンドラの箱は本当によくできたお話だなと思う。根拠のない希望にとらわれて逃げ道を見失ったり、自分が見つけた希望を人に丸投げすると、たちまちそこは地獄になる。自分でその希望を叶えようとしないと、ただの暴力になる。
あるとき塩鯖に聞いたことがある。「私がかかわってる問題ってもしかして終わりがないのかな」って。そしたら塩鯖は「命にかかわる問題に終わりなんてないよ」と言った。きっとこれは動物愛護のことだけを指しているんじゃない。
今日は4巻の発売日。

- 作者: 夏緑,ちくやまきよし,杉本彩
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2019/03/29
- メディア: コミック
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