生きることは物語を作ること、をテーマに日々哲学するブログ

生きるとは自分の物語を創ること

日々のじだんだ ~見習いみかん農家一年目~

日日是好日

日日是好日

日日是好日

  • 発売日: 2019/04/24
  • メディア: Prime Video

 塩鯖と一緒に立て続けに映画を見た。久しぶりに一日三本。いいよねえ、映画っていいよねえ。動画全盛期だけども、やっぱり映画は良いなあと思ったよ。

 樹木希林さんの遺作となったこの映画、本当に素晴らしい内容だった。

 心に残った言葉はこれ。

お茶はまず『形』から。先に『形』を作っておいて、後から『心』が入るものなの。

 私たちはどうしても「なぜ?」と聞いてしまう。物事には理由があるから、因果を知りたいと思う生き物だからだろう。でも、この深い歴史(膨大な時間の流れ)を含んだ世界には、なぜ?は後回しのものだってたくさんある。

 この言葉通り、形があるからこそ「心」が入ることもある。心なんて目に見えないものに気づけるものが「お茶」なのだと思う。

 私はどちらかというと、なんでも知りたい人だ。その根っこにあるのは「自信がない」だと思う。理由を知れば、理解できれば、間違わないと思う。ここで気づく。私は「間違うこと」をすごく怖がっているんだなと。間違っていてもいなくても、別に死にはしないし世界も終わらない。だから多少間違ってもいいじゃないと思いながらも、できれば間違わずに生きていきたいと思っているんだな。

 それはさておき、日日是好日。茶道の風景と共に、移り行く季節を音や色で感じさせてくれる。主人公は茶道と共に人生を歩む。その人生は必ずしも茶道を極めようとか、完璧を目指そうというものではない。

美味しいお茶を、飲みに来ればいいのよ。

 劇中で樹木希林さんが演じる武田先生がにこにこと笑いながら言う。この台詞の深さは映画を見たら沁みる。

 少し前に、人生は点じゃないからという話をした(メッセンジャーでね)。私は小さなことでぷりぷりと怒りっぽく、大きなことは怒る前に「もう知らん」と投げてしまう。でも、だとしても、人生って点じゃなくて線だから、ぷりぷりした点のことを後から謝ってもいいんだし、放り出したことを拾ってまた大事に抱えてもいいんだと思った。そう思うと、ごめんなさいがすんなり言えたし、ずるずると引きずることもなくなった。

 この映画を見て、人生は線というより、道なんだなと思った。日々を繰り返してゆくことで、季節は移り替わってゆき、私たちも変わってゆく。正しい道、間違った道などなくて、今踏みしめているここが私の道なのだということ。それはいつも、いつだって、自分が選んできたところ。その場所を、季節を楽しむかのように、喜びも悲しみも十分に味わうことが、精一杯生きるということなんだなと思った。

 茶道や華道、柔道や剣道など「道」と名の付く芸事や武術は、明治時代に生まれたものだそうだ。というのも、江戸時代は「術」だったんだと。確かに剣術とか柔術、茶道は茶の湯だったもんね。でも、術を伝えるのではなくて「道=精神」を伝えるものになったそうだ。

 元をたどれば儒教の教えともつながりがあるんだろうから、元に戻ったと言えるのかもしれない。だとしたら、すごく大切なことはGHQにも奪われなかったってことだよね。